あの頃は良かった

あの頃ぼくらはアホでした (集英社文庫)

あの頃ぼくらはアホでした (集英社文庫)


あの頃は良かった。



中学校の放送室で裏ビデオをダビングして小遣い稼ぎをしてたあの頃。



部活の帰りに偶然を装い交差点でマネージャーを待ち伏せしていたあの頃。



毎日のように友人宅に入り浸って格闘ゲームを100戦も200戦もこなしていたあの頃。



ときメモの選択肢に本気で悩めたあの頃。



何も言わなくても母ちゃんがメシを作ってくれたあの頃。



すごく好きだった彼女と一緒だったあの頃。



長い間働いたバイトの後輩を引き連れ遊びまわったあの頃。



草むらに落ちていたエロ本に過剰反応できたあの頃。



サークルの仲間と毎日のように飲んだくれたあの頃。





こうやって書いてみると本当に懐かしくて、
あの頃に戻りたいようで戻りたくないような微妙な感じがして、
でもやっぱり楽しかったから覚えてるんだろうなとか思ったりして。


でも、あの頃は良かったって言っちゃうと今は良くないみたい。
今が良くないからこそそんなことを考えちゃうのかもしれないけど、
それでもやっぱり大事なのは今。
思い出だけじゃおなかはふくれないからね。


前を見て生きていこう。
たとえどんなに「つらい」や「めんどくさい」が待っていても、
それでも前を見て生きていこう。




明日からは「あの頃も良かった」にできますように。