ヲタクのためのパチンコ入門
- 作者: 熊沢修
- 出版社/メーカー: ロコモーションパブリッシング
- 発売日: 2005/09/27
- メディア: 単行本
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
最近、パチンコ業界でも「萌え」という単語をよく聞くようになりました。マスコミ主導の一種の流行り病のようなものなんでしょう。
パチンコ業界にも「萌え台」と呼ばれるものが増えてきました。
もともとパチンカーとヲタクって共通するものが多いし、２足のわらじを履いている人も多いので、パチンコ業界を盛り上げるためにヲタクのためのパチンコ入門テキストなんか書いてみようと思います。
ステップ・０ 「萌え台、来日」
最初からクソつまんねぇパチンコの仕組みとか説明されてもアレだと思いますので、それっぽい機械の紹介から入りましょう。
徐々に、しかし確実にパチンコ業界に侵食してくる「萌え」。ヲタクの動力源でもありますね。
そんな「萌え」の要素を含んだ遊技台（個人的視点）を、紹介していきましょう。
▼CR新世紀エヴァンゲリオン・セカンドインパクト
はい、みんな大好きエヴァですよ〜。
アニメ作品として生まれて１０周年。パチンコになってもその勢いは衰えるばかりか、後継機の今作もホールでは大人気です。
この作品に関してどうこう言うつもりはありません。みんなわかってますよね？
ホールで聞く「残酷な天使のテーゼ」もなかなかいいものですよ？
ある条件を満たせば「魂のルフラン」も流れるらしいです。空いてるホールで歌いながら打つのが吉。
▼CR銀河鉄道物語
銀河鉄道９９９や宇宙戦艦ヤマトなどでお馴染みの松本零二先生の作品がパチンコ化された機械です。
「松本零二で萌えられるかよ！」とお嘆きの方、大丈夫です。私が保証します。萌えられます。スピカ小隊ジュリア隊長の艶っぽさにおっきしそうになります。声が横手久美子って・・・あぁ、白雪ボイスですね。今は「氷青」という名前で活動されているはず。
大当り時には、ささきいさお氏が歌う「銀河鉄道遥かなり」が流れます。ファンは必聴ですね。
▼CRアントニオ猪木という名のパチンコ機
2004年発売で、もう撤去が進んでいる機械なのですが、せっかくなので載せてみました。
アントニオ猪木自身には何の萌え要素がないのですが、この台に出てくるラウンドガールのおねーたんが激しくﾊｧﾊｧ(;´Д`) なのでありますよ！隊長殿！
きょぬー派とひんぬー派、２大派閥も仲良くできそうなこの機械、ホールで見かけたら是非打ってみてください。
私はひんぬーおねーたん派です。
とりあえず今ホールに残ってそうな機種から３つを挙げてみました。
画像を載せられないのが残念ですが、公式ページを見て存分にﾊｧﾊｧ(;´Д`) してください。
ステップ・１ 「見知らぬ、天井」
まずは、知ってるようで知らない、パチンコの仕組みについてお話しましょう。
若干退屈かもしれませんが、知ってて損はないことですので読んでみてください。
現在、パチンコ屋に主に設置されているパチンコ台は、大まかに２種類あります。デジパチと羽根物です。
まずは設置されているパチンコ台の８〜９割にあたるデジパチの説明からしていきましょう。
デジパチは一般的にCR機とも呼ばれ、盤面の中央に液晶画面がついていて、そこで様々な演出をする機械です。パチンコの代名詞ともいえる「海物語」シリーズもデジパチです。
パチンコ玉がチャッカー（チューリップ）に入ると液晶画面が動き出して、数字が揃うと大当り！といった感じの台ですね。
そのデジパチにも色々と種類があります。大当り確率１００分の１程度の、いわゆる「羽根デジ」から、５００分の１程度の「ギャンブル台」まで、遊技客のニーズに合わせる形で、日々種類を増やしていっています。
これらの確率はあくまで「確率」なので、１００回回ったら１回当たるとかいうものではありませんのでご注意を。１００分割されたルーレットを回し続けるイメージですね。
デジパチの説明に欠かせない言葉が「確率変動（確変）」と「時間短縮（時短）」です。
確率変動は、一般的に奇数の数字や特殊絵柄が揃って当たった場合、大当りアクションの後に突入するものです。
文字通り、確率が変動するモードなのですが、説明が難しいので例を挙げてみましょう。
http://www.p-world.co.jp/_machine/kisyu.cgi?kisyu=p3640&type=1
現在のパチンコの代名詞「大海物語」のスペック表です。
この台は、奇数絵柄で大当りの後に確率変動に突入します。通常時の大当たり確率1/369.5に対して、確率変動中が1/52.786なので、確率変動に突入すれば、およそ７倍の確率で抽選を受けられることになりますね。
複雑な説明は避けますが、確率変動中は玉が減りにくくなっているので、大当りで得た玉を減らさず次の大当りに期待できるのです。
時短は、偶数絵柄が揃って当たった場合に突入する、いわゆるおまけみたいなモードです。玉を減らさずに、100回転回すことができる、ということです。先ほどのスペック表には「全ての大当り終了後100回」と書いてありますね。
確変と時短の違いは主に２つ。「大当り確率が変わるか変わらないか」と「回転数制限があるかないか」です。
確変は次の大当りまで（特殊な台を除き）永久に続きます。ですが、時短は回転数に制限があります。この大海物語は100回でしたね。
フローで表すと、
⑦で当たり
↓
確変突入
↓
③で当たり
↓
確変突入
↓
④で当たり
↓
時短突入
↓
100回消化
↓
通常へ戻る
となります。これでも分からなかったらメッセでもなんでも繋いで私に聞いてください。分かるまで懇切丁寧に教えましょう。
最後に「連チャン率」についての説明です。
この連チャン率は、全ての大当りのうち、確率変動大当りにが占める率のことです。
この大海なら、奇数当たりで確変になる確率が40%ということです。のこりの40%は通常（時短）大当りです。
つまり、1回確率変動に突入すれば、60%の確率で当たりっぱなし状態がループする、ということですよ。
この確変が10回もループすれば、15,000発以上の玉を得ることができます。店の換金率*1にもよりますが、４〜５万円くらいの価値になります。5万円もあれば、DVDが9枚とフィギュアが1体くらい買えますよ？どうですか？打ちたくなりましたか？？
注意：確率変動中にやめるのは、特別な事情がない限り損をします。少なくとも大当り１回分は。
トップランプ（台の上部にある、数字が表示されているヤツ）がチカチカ光っていたら、確率変動中の可能性があります。
不安な場合は、素直に従業員に聞くことをオススメします。
次は羽根物の説明です。文章にすると非常にわかりづらいかと思いますので、こちらのわかりやすくまとまっているサイト（会社の後輩に説明するときに使ったサイトです）を参考にしてください。
羽根物の特徴は、なんと言っても低投資で遊べるところです。デジパチと比べるとリターンは当然少ないですが、リスク、つまりは投資が少なくて済むんですよ。
遊戯性が若干複雑なため、初心者にはあまりオススメできませんが、慣れてくれば大変に楽しめる台です。
ステップ２ 「せめて、パチンカーらしく」
さて、クソつまらない説明が終わったところで、我々ヲタクが未開の地（パチンコ店）に乗り込むための準備をお教えしましょう。
１・身だしなみ
地域や規模にもよりますが、最近のパチンコ店は清潔感溢れる広いホールが増えています。それに伴い、ホール従業員の接客レベルや身だしなみも改善されています。
そのような状況の中で必要な身だしなみとは、「周りが気にならない程度」のものを指します。
いわゆる「アキバ系」の身だしなみでは、どうしても周囲の目を引いてしまう（悪い意味で）ので、妙に張り切ろうとせず、普通の格好をしていきましょう。別にお母さんが買ってきたトレーナーでもかまいません。間違っても皮の指貫グローブ・皮パンに皮ジャンなどの自己満足ファッションはやめましょう。店員にマークされる危険性がある諸刃の剣です。
２・持ち物
我々ヲタクは、常に色々なものを携帯したがるためリュックサックを装備することが多いですが、これはやめたほうが無難です。
パチンコには昔から「不正行為」が付き物で、従業員は日々不正に対して警戒しているため、不正部品などを入れているような大きなカバンなどを持った客は、従業員にマークされる可能性があります。静かに打ちたければ持ち物は最小限に抑えるのがよいでしょう。間違っても低周波治療器やドライバー、パソコンパ−ツなどは持ち込まないようにしましょう。下手をすれば警察沙汰です。
何を持っていけばいいかわからない貴方のために、模範的な持ち物を挙げていきましょう。
▼財布（エネルギーソースです。必須。普通に初めて打つなら２万円も入っていれば楽しめます。）
▼タバコセット（吸うためだけではなく、台をキープするのにも便利。）
▼携帯電話（攻略サイトなどを見るのに便利です。ただ、打ちながら携帯をいじるのはマナー違反なので注意。）
▼ペンとメモ帳（データをつけるのに重宝します。最初は必要ないかもしれませんが。）
これくらいでしょうかね？
パチンコを打つのに必要ないものは極力もって行かないようにしましょう。もって行くとしてもせめてトートバッグ程度までですね。
３・負けても泣かない、強い心
パチンコは、正式にはギャンブルではないのですが、勝負事には変わりません。私たちが汗水たらして働いて得たお金が数時間でゼロになってしまう可能性があります。ですが、一度打つと決めたなら「引かぬ、媚びぬ、省みぬ」の精神が必要です。
パチンコに対する知識もある程度は必要ですが、それよりも重要なのがこの心構えです。初心者でもプロでも必要なものですので心しておいてください
ステップ・３ 「台の選択を」
台の選択は、時として命を左右します。心してかかりましょう。
パチンコは釘が命。釘が少しでも開いている台を選びましょう・・・といっても無理な話ですので、私が仕事中にお客様に聞かれたときに教える台選びをここで紹介しましょう。
それは、「より多く当たっている台を選ぶ」です。
パチンコは釘調整が命で、チャッカーに玉が入った瞬間に完全確率で大当りかハズレかを判別しているのですが、どうも「流れ」のようなものも存在するようです。
一番カンタン流れの読み方はコレ、「当たっている台を打つ」です。
どのようなメリットがあるかはわかりませんが、これがセオリーといわれています。*2
ステップ・０で紹介したように、パチンコ店には色々なパチンコが設置されています。その中でどの機種を選び、どの台を打つのかは完全に自己責任です。誰も「すぐ当たる台」や「たくさん出る台」は知りません。キャラ萌えで選ぶもよし、流れを読んで選ぶもよし、好きな台番を打つもよし、なんでもいいんです。
あとは、そのホールのイベントを調べてみましょう。大体は入り口付近に告知POPがあるはずです。今日は何の台がオススメなのかを知っておけば、勝率はわずかですが上がります。「エヴァ」や「新世紀」や「暴走」などのフレーズが入ったイベント名ならCR新世紀エヴァンゲリオン・セカンドインパクトがオススメになっていると思いますので、その辺もチェックしてみましょう。
あんまり台選びに夢中になると、ひとりごとを言ったり挙動不審になる人もいるようですので、クールに台を選んでサッとタバコを上皿に置きましょう。これで貴方がヲタクだということを見抜ける者はいなくなりました。おめでとうございます。
ちなみに、タバコや物を置いていいのは１人１台。コレがマナーです。覚えておいてください。
ステップ・４ 「ヲタクの戦い」
ある程度の知識を身につけましたか？
身だしなみを整え、荷物は最低限にまとめましたか？
覚悟は完了しましたか？
打つ台は決まりましたか？
実は、ここからはあまり重要ではないのです。
パチンコを打つには、プリペイドカードを買うか、サンド*3にお金を入れて、ハンドルを捻って打つだけなんです。
先ほども説明したとおり、スタートチャッカー（大抵は液晶画面の真下の穴）に玉が入れば抽選が行われ、それぞれの機械に設定された大当り確率に基づいて抽選され、大当りになるとアタッカー（盤面下部のいかにも開きそうな横長の部分）が開いて玉が大量に出てくる仕組みになっているんですが、この行程にプレイヤーが関わることはありません。当たりが終わるまでハンドルを捻っときゃいい話です。
ただし、打っている最中に「たまっし〜のるふ〜ら〜ん！」と大声で歌ったり、セリフにあわせて「綾波ッッ！！」と叫んだりすると他の遊技客に迷惑がかかる上、「うはｗｗｗｗﾃﾗﾊﾞｶｽｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」や「きんもーっ☆」などと思われたりする危険性があるので、極力静かに打つように心がけましょう。*4
ステップ・０５ 「玉、タコ出した後」
確率変動や時短（ステップ・０１参照）が終わったなら、いつでもやめてOKです。
あとは自分が出した玉を従業員に計数してもらうだけです。
計数するといっても、一個一個数えるわけではなく、ジェットカウンターと呼ばれる機械に玉を流せば自動的に計数してくれます。
総数を確認すると、レシートやカードのようなものが出てきます。これをサービスカウンターにもっていけば任務完了です。
サービスカウンターのおねーさんにレシートなどを渡すと、出した玉に応じた景品がもらえます。
多くの場合、薄っぺらい金細工が入ったカードのようなものやコーヒー豆、文鎮のようなものをもらいます。
店の近くには、それらの景品を買取る窓口（あくまで別の業者ｗｗｗｗ）がありますので、景品をお金に換えて終了です。
あとはその金でマンガ買うなりDVD買うなり、好きにしてください。私の知ったことではないです。
かなり長文になってしまいましたが、いかがでしたでしょうか？
これを読んでおけば、よっぽどのことがない限りパチンコ店で困ることはないでしょう。
毎日自室に引きこもってばかりでは、ダメ人間になってしまいます。
もう取り返しの付かないダメ人間な貴方は、パチンコにハマって更にダメ人間になってみませんか？
なんだかんだで、結構面白いですよ、パチンコ。
WEB拍手ボタンです。ためになったと思ったら押してください。
